7月2日岩手県大船渡市「放課後児童施設開所式」及び「地域防災包括連携協定等」の締結

岩手県大船渡市越喜来地区にて、恒久仕様の木造モバイル建築を利用した放課後児童クラブの開所式が開催されました。

同時に、岩手県大船渡市(渕上清市長)と株式会社一条工務店(本社:東京都江東区木場5-10-10、代表取締役社長:岩田直樹)と日本モバイル建築協会の3者で「地方創生並びに地域防災力の向上に関する包括連携協定」及び「モバイル建築を活用した災害時における応急仮設住宅等の建設に関する協定」に関する協力協定を締結致しました。

また、同施設は、南海トラフ地震など国難級の災害が発生した際に、モバイル建築ユニットを基礎から外して被災地に迅速に移設し、グループホーム型福祉仮設住宅などとして利用する社会的備蓄となります。
東日本大震災で甚大な被害を受けた大船渡市に応急住宅の社会的備蓄の趣旨に賛同していただきました。

被災地の恩返し、又は、恩送りとして、自治体間の相互支援の輪が広がることを期待しています。
渕上市長はじめ、こども課の伊勢課長、おきらい放課後児童クラブを利用されるこどもたちと保護者の方々、その他の関係者のみなさま、一条工務店さまに心から感謝申し上げます。

【おきらい放課後児童クラブ」


日本モバイル建築協会は、レジリエントかつ持続可能な社会の構築に向けて、今後、国内の森林資源を活用し地域企業が地産地消の木造モバイル建築を製造するオープンなネットワークづくりに取り組みます。
引き続きご支援いただけますよう、よろしくお願いします。

[モバイル建築とは]

 完成した建築物を解体せずに容易に基礎から分離し、 ユニット単位でクレーン等を用いて吊り下げ、 トラック等に積載し、 目的の場所に輸送し、 迅速に移築することを繰り返し行うことができる構造を有する建築物の総称を意味します。

 建築ユニットが標準化されているため複数のユニットを連結・多層化することで様々な間取りや規模、 用途、 階数の建築物が構成できる。 住宅とで利用する場合は、 一般住宅と同等以上の安全性、 耐久性、 断熱性、 遮音性、 環境性能を有します。

 建設後も建物を解体せずにユニット単位で簡単に分離しトラックや船舶で輸送し何度でも再利用が可能なため環境負荷を軽減し、 かつ、 ライフサイクルコストを考慮すると高い経済性を有する建築物となります。

〔社会的備蓄とは〕

 行政による防災目的の公的備蓄とは異なり、 平常時は地方創生に資する社会資源として自治体や民間が使用収益しつつ、 災害時は被災地の対策資源として活用することを目的とした官民協働による新たな備蓄の取り組みです。社会的備蓄に使用するモバイル建築ユニットは恒久住宅としての品質・性能を有するので、被災地では、避難所や応急仮設住宅だけではなく、本設の公営住宅や自力再建などにも使用が可能です。

日本モバイル建築協会は、地産地消によるモバイル建築の普及と、地産地消の取り組みに共感いただく官民協働、

そして、南海トラフ地震などの国難級の災害に備えた取り組みを行うことで、全国的な工務店・大工職人・建設関係者のネットワーク構築を推進していきます。

この記事を書いた人

一般社団法人日本モバイル建築協会